コラム
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2024年12月24日
HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)は、2021年6月1日より完全義務化され、食品事業者に求められる食品衛生管理の指針です。このシステムは、食品の製造および加工プロセス全般にわたって潜在的なリスクを特定し、食中毒や異物混入を防ぐための系統だった方法を提供します。
目次
食品の安全性を確保するために、温度管理はHACCPの中でも特に重要な要素です。以下の理由から、温度管理は欠かせません。
細菌の増殖抑制に必要な保存温度
多くの菌類は10℃以下の冷温環境では繁殖できず、-15℃以下では活動が停止します。適切な温度を保つことで、これらの増殖を効果的に抑えられます。
細菌やウイルスの死滅を促す加熱温度
食中毒の防止においては、75℃で1分以上の加熱が食品の中心部分に必要です。
厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」に基づき、以下の場面で温度管理を実施することが推奨されています。
受取および保管
材料が適切な温度で運ばれていることを確認し、温度記録を記載します。保存中も各食品に適した温度で管理することが必要です。
加熱調理
温度計を使って、中心部分が75℃以上で1分間維持されていることを確認します。ノロウイルスの検出リスクがある場合は、より高温での加熱が必要です。
冷却および包装
加熱後の食品は10℃以下または65℃以上で保存されるべきです。この際、冷却器の利用や小分け保存で、食中毒菌が増殖しやすい中間温度帯に滞在する時間を最小限に抑えます。
HACCPの基本的原則として、温度管理は詳細な記録が必要です。適切な管理、測定、記録は、何らかの問題が発生した際の迅速な原因特定とリスク対応に役立ちます。
温度管理は伝統的な手作業による方法もありますが、IoTやクラウド技術でサポートされたデジタル管理が推奨されます。これは作業ミスの削減や、リアルタイムのモニタリング、記録の効率化に貢献します。
課題:
手作業によるエラー
温度チェックのための時間とコスト
管理の負担
改善効果:
自動データ入力によるヒューマンエラーの削減
温度管理の自動化による作業効率化
書類のペーパーレス化と管理の効率化
HACCPにおける衛生管理を徹底するには、温度管理のデジタル化が非常に有効です。IoTの導入で、精度の高い温度管理が可能となり、ヒューマンエラーの予防につながります。導入にご興味のある方は、専門のソリューションプロバイダーに相談されることをお勧めします。
e-WAVESのシステムを使えば、HACCP基準に準拠した温度管理が簡単に実現できますので、お気軽にお問い合わせください。
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